1年3ヶ月でTOEIC L&R スコアが385点から855点になった話
ご無沙汰です。
去年(2019年)の9月あたりから、業務外での技術系の勉強をすべてやめ、英語の勉強をずっとやってました。
モチベ維持のためにTOEIC L&R(以下TOEIC)を受けてたんですが、TOEICスコア800を超えたので、自分の今までの勉強法をまとめておこうと思います。
ちなみに自分が所属してる会社は、月1で社内でTOEICテスト(IPテスト)で実施してくれるのでそれを受けてました。
なので一般の方とは受験している日付が異なりますのでご注意を。
要約
時間ない人向け
- 学歴はIT系専門卒、高校は工業高校。英語何もわからない
- わりと単語の勉強をしたのに初回のTOEICスコアが385点だった
- 1日約2〜3時間英語の勉強をした。これを1年3ヶ月
- TOEIC 855点とれた
英語の勉強前の自分のスペック
こんな自分でもそれなりに英語できるようになってきたよ、って励みになればと思ったので
勉強前の自分のスペックを書いておきます。
- 当時30歳
- 中学の英語の成績はかなり下の方。たしか通信簿は1か2だった
- 高校は工業高校。英語という科目はなくオーラルコミュニケーションという授業で、たぶん普通の学校よりレベルの低い授業だと思う
- そんなところでもテストは毎回赤点か赤点ギリギリ
- IT系専門学校に行ったので英語なんてやらない
- 文法用語はなにもわからない(形容詞とか副詞っていわれても「?」)
- 1ヶ月くらい英単語の勉強だけして初めて受けたTOEICスコアは385(ちなみにその1ヶ月後に受けたときは320だった。恥ずかしくてスコア捨てた)
- 自分はIT系のエンジニアなので、プログラムでよく使う単語(ifとかfor)の意味はわかる
英語学習の目的
なにをモチベーションに学習しているのかを書いておきます。
TOEICを定期的に受けてたわけですが、
TOIECのスコアを目的に勉強はしてません。そのためTOEIC対策を中心に勉強しているわけではありません。
で、なにを目的にしてるかというと
- 英語を使った仕事でのコミュニケーションをそつなくこなしたい
- StarWarsの小説をスラスラ読みたい
StarWars大好きなので読めるようになりたい。。。
アメコミはそれなりに読めるようになってきました。
現在の自分の英語のレベル
TOEIC800を超えた現時点の自分の英語のレベルを書いておきます。
- Reading
- 技術系の公式リファレンスの英語は翻訳なしで大体読める
- 仕事の英語メールも翻訳なしで大体読める
- 児童向け小説を読める
- Holesとかハリーポッター賢者の石とか
- StartWarsの小説は読めない。ビジネス系の単語ばかり学んだせいでSF系の単語がまったくわからない
- 個人が書いた英語の技術ブログはなんとなくしか読めない
- くだけた表現がわからないから?
- Listening
- TOEICとか英語学習用のCD音源みたいなゆっくりめの音声は8割内容を理解できる
- 洋画を見てたらたまに意味がわかる
- オンライン英会話で言ってる内容は7割理解できるが、正確には聞き取れてないので何度も聞き返す
- 英語の生の会話を聞いてても理解できない
- Writing
- かなり遅いが辞書なしでコミットコメントやプレゼンを英語で書ける
- 込み入ったメール文章とかは書けないと思う
- Speaking
- オンライン英会話で、教材に則ったSpeakingはできる
- フリートークができない
- オンライン英会話でまったく会話が盛り上がらない
- なにかジョーク言われても「HAHAHA」しか言えない
- 自分の思ってることがすぐに言葉で出ない(時間をかければ出る)
まとめると、Readingはかなり、Listeningもまぁまぁできるようになったけど、
WritingとSpeakingは全然だめ
TOEICスコアの変遷と勉強方法
回数 | 日付 | Listening | Reading | Total |
---|---|---|---|---|
1 | 2017/03/12 | 245 | 140 | 385 |
2 | 2019/10/27 | 300 | 250 | 550 |
3 | 2020/01/17 | 340 | 315 | 655 |
4 | 2020/02/12 | 360 | 370 | 730 |
5 | 2020/08/07 | 370 | 265 | 635 |
6 | 2020/09/04 | 370 | 350 | 720 |
7 | 2020/10/08 | 420 | 335 | 755 |
8 | 2020/11/06 | 410 | 445 | 855 |
1回目と2回目が2年空いてますが、
英語の勉強を始めたのは2019年9月なので、2回目のスコアは約2ヶ月勉強した成果です。
2月から8月は半年空いてますが、コロナの影響でテストの実施がありませんでした。
こう見ると、Listeningは順調に上がってますが、Readingが安定してません。
というのも長文読解学習を7回目まで怠ってたからです。
長文読解を意識して勉強したら8回目で一気にスコアが伸びました。
ではそれぞれの期間でどのような勉強を行ったかを記載していきます。
550点まで(英語学習を始めてから約2ヶ月)
中1レベルの英語すらまともにできていないのは自覚できていたので、
まずは中学レベルの勉強からはじめました。
この期間の学習内容
- 英単語学習(1時間/日)
- 中学英文法ドリル(2時間/日)
- DMM英会話(25分/日)
英単語学習
iKnowという英単語学習アプリを使って英単語の勉強をしていました。
これは1つの英単語を覚えたらそれが定着するまで毎日その単語が出題されます。
定着してきたらだんだん出題の間隔があいていきます。完全に定着したらようやく出題されなくなります。
この勝手に復習を強制してくれるのが僕に非常に合っていて、有料ですがいまでも使い続けています。
いろんなコースから選べるのですが、TOEICコースを中心に学習していました。
ビジネス系の単語を学びたかったので、TOEICコースがちょうどいいかなと思いました。
現在ではTOIECコースの全33レッスンすべてマスターしました。
他にも句動詞や熟語などのコースがありそれらもやりました。
1年3ヶ月で約3300語覚えました。
この学習は毎日1時間前後やってます。
中学英文法ドリル
英文法の知識が皆無だったので、本を読むだけではなく、ドリル形式でひたすら学習することが必要だと感じたので、
以下のドリルを購入しました。
これは自分としては最高の教材だと思っていて、この教材の力でTOEICが550点まで行ったと思います。
内容としては中学1〜3年の英文法の知識と、その練習問題がたくさんあります。
これを1日2時間やりつづけ、最後の総復習問題が100点になるまで、この本を周回しました。
結局3周しました。
DMM英会話
英語学習を始めてすぐにオンライン英会話をはじめました。
これは非常に意味のない勉強だったと思います。
なぜなら、相手は日本語がわからない教師で、僕もリスニング能力が皆無の状態で挑んだため、ほとんど会話になりませんでした。
まったく英語ができない状態でのオンライン英会話は僕には合わなかったです。
そのため2ヶ月でやめました。
ただDMM英会話自体はとても使いやすく、料金も手頃だったです。
また入会すると上記で紹介したiKnowが無料になるので、iKnowが使いたくてオンライン英会話やりたい人にはおすすめです。
730点まで(550点から約4ヶ月)
ここまでで、中学の英文法の知識が一通り理解できました(定着はしてない)。
ただリスニング能力がだめだめだったのでそのへんを鍛えていきました。
また読む速度が遅いのでそこも鍛えていきました。
この期間の学習内容
- 英単語学習(1時間/日)
- 英語耳(25分/日)
- 多読(2〜3時間/日)
英語耳
英語の発音ができれば、英語が聞けるようになる!と聞いたので、
英語耳という教材で発音の練習をするようになりました。
- 作者:松澤喜好
- 発売日: 2010/08/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
これは英語の一通りの発音のやり方を紹介してくれてます。
またこの本は練習用のフレーズを用意してくれており、それをちゃんとすべてやると25分かかります。
なので毎日この本を使って発音練習を行いました。
50週をした時点で、本を見なくても発音がちゃんとできるようになったと思ったので、やめました。
成果ですが、細かい音が聞こえるようになったと思います。冠詞とか。
またRとLの聞き分けもできるようになったと思います。
この学習を始めてから、英単語学習時の音読も、発音を意識してやるようになりました。
ただ自分の発音がちゃんとできているのかは未だによくわからない(オンライン英会話では発音を指摘されたことはほとんどない)
多読
英語で書かれた本をたくさん読む、というのを多読学習というらしいです。
自分は以下の本を読みました。
- Holes (English Edition)
- DK Readers L3: Star Wars: Star Pilot (DK Readers Level 3) (English Edition)
- DK Readers L3: Star Wars: The Story of Darth Vader: Discover the Secrets from Darth Vader's Past! (DK Readers Level 3) (English Edition)
- There's a Boy in the Girls' Bathroom (English Edition)
- Wonder (English Edition)
- Factfulness: Ten Reasons We're Wrong About The World - And Why Things Are Better Than You Think (English Edition)
- Harry Potter and the Philosopher's Stone (English Edition)
Factfulness以外は全部児童向けの本です。
Factfulnessは多読に良いと聞いたので読んだのですが、とても読みやすかったです。
Wonderはめちゃくちゃ泣けました。小説で泣いたのは初めてかも知れない。
その後映画も見ましたがこれも泣けた。
暇さえあれば洋書を読んでました。
ただ、ストーリーが児童向けというのがあってちょっと自分には物足りず、いまは多読をしていません。
この多読の効果ですが、英語を読むスピードは飛躍的に伸びたと思います。
TOEICでも段々とPart7を解ける問題数も増えてきました。
730点から635点になってしまった(730点から約6ヶ月後)
IPテスト(社内で開催されるTOIECテスト)がコロナで開催されなくなってしまいました。
なぜかこのあたりから将棋にハマってしまい、将棋の勉強をしてました。
そのせいで英語の学習時間が減ってしまった影響で、点数が下がったのかもしれません。
またテストがオンラインに変わった影響もあるかもしれません。
この期間の学習内容
- 英単語学習(1時間/日)
- 多読(1時間/日)
点数が急に下がったので将棋の勉強はやめることに(´・ω・`)
755点まで(635点を取ってしまってから約3ヶ月)
755まではめちゃくちゃ伸び悩みました。
この段階での自分のTOEICの悩みは
- リスニングパートのPart2〜4、6割程度しか言ってる内容を理解していない
- リーディングパートで、よくわからない文法が度々出てきて混乱する
- Part7の時間が足りない
Part7の時間が足りないのは、よくわからない英文法が出てくるせいで時間を食ってしまうからだと思ったので
文法の学習に力を入れることにしました。
この期間の学習内容
- 英単語学習(50分/日)
- ディクテーション(15分/日)
- 瞬間英作文(15分/日)
- 高校英文法学習(30分/日)
- 英語喉(20分/日)
英単語学習
引き続きiKnowを使ってましたが、やり方を少し変えました。
今までは出てきた単語を音読して例文読んで終わり。だったんですが
ここにシャドウイングを追加しました。
シャドウイングが完璧にできるまで次の単語に進まないようにしました。
ディクテーション
ディクトレというアプリを使って
英語の文章をリスニングし、それをディクテーションする、というのを毎日15分やりました。
このアプリ内にあるTOIECのPart2の問題は全部やりました。
このトレーニングのおかげで、単語と単語のつながりの音や冠詞を正確に捉えるようにできるようになった気がします。
瞬間英作文
この期間からしゃべることを意識した勉強を始めたいと思って
瞬間英作文トレーニングをするようになりました。
これは、日本語が問題として出されるので、それを英訳する。というトレーニングです。
以下の本を使いました。
個人的にはスラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニングをおすすめします。
青い本のほうは、例えば「現在進行系」という学習のタイトルを示された上で、日本語が問題として出るんですが
「あ、これは現在進行系を使って問題を解けばいいんだな」とわかってしまうので学習の邪魔でした。
シャッフルトレーニングはそういうのがなく、いろんな文法を組み合わせてトレーニングができるのでおすすめです。
このトレーニングのおかげで、中学英文法を使った文章の作成能力がかなり上がった気がします。
このあたりから機械翻訳無しで英文が書けるようになってきました。
また、リーディングにも効果が出て、例えば関係代名詞の使い方がはっきりわかるようになって
文章を読む際もスムーズに読めるようになったと思います。
高校英文法学習
ここまでの自分は中学英文法の知識しかなかったので、高校英文法に進んでみることにしました。
ということでキク英文法という本で始めました。
- 作者:一杉 武史
- 発売日: 2007/05/30
- メディア: 単行本
大学入試に必要な知識、とのことで自分の知らない英文法のルールがまだあることに気づきました。
この本は3周しました。1周目は普通に読んで、2周目は1周目で理解できなかったことをノートに書き写し、3周目でまた普通に読む。という感じでやりました。
あまりに細かい表現があったりしてそういうのはまだ覚えられてないですが、いままで疑問に思ってた謎の文法ルールも身についたと思います。
英語喉
リスニング、もうちょいできることないかなと思ってネットで勉強法を調べてたら
英語喉という教材に出会いました。
これは、英語の発音は日本語のように口先でやるのではなく、喉で発音するのだ。というのを提言した本です。
これまでの発音で意識されていた舌を使った発音ではなく、喉で発音することでネイティヴと同じ発音ができる、とのことです。
このトレーニングを1日20分やり、2周してやめました。
この学習の成果としては、LとRの発音の違いがはっきりわかるようになりました。
また英語耳では微妙に違いがわからなかった発音方法も理解できました。
発音がよくなったのかは自分ではよくわかりません。。。
またこの本は説明がちょっと雑で、結局舌の動きも必要だったりするんですが
その舌の動きがわかりづらいです。ただこの舌の動きは英語耳で学習することができるので
この本をやる前にまず英語耳をやったほうがいいと思います。
855点まで(755点から約1ヶ月)
リスニングはかなり伸びてるのに、リーディングが安定していないのが悩みでした。
安定しないのは、おそらくPart7の長文読解がちゃんとできていないせいだろうなと思ったので
そこに力をいれることにしました。
この期間の学習内容
- 英単語学習(50分/日)
- ディクテーション(15分/日)
- 瞬間英作文(15分/日)
- 長文読解学習(45分/日)
- オンライン英会話(25分/日)
ディクテーション
ディクトレのTOEIC問題が全部おわってしまったので、
abceedというアプリの読み放題プランを利用し、
「TOEIC L&R TEST 出る単特急金のフレーズ」のディクテーショントレーニングをやりました。
長文読解学習
Core1900 という学習教材を使い始めました。
速読速聴・英単語 Core1900 ver.5 (速読速聴・英単語シリーズ)
- 作者:松本茂,Robert Gaynor,Gail Oura
- 発売日: 2018/03/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
これは英字新聞に載っているようなニュースを抜粋し、英単語や文法の解説をしてくれるものです。
CDがついており、その英文のリスニングができるんですが、これがとても速い・・・!
音読するので手一杯なほど速いです。シャドウイングは無理。
自分は以下のようにこの本を使ってます
- まずCDの音声だけ聞く
- 文章のみ読む
- 単語や文法の解説を読む
- 日本語訳を読む
- 英語の文章を3周音読する
- 文の解釈などをしながらなのでゆっくり読みます
- CDを聞きながら音読を3周する
- 音声だけを2周聞く
これを1日2つの文章やります。
この学習の成果ですが、
TOIECのReadingが100点伸びたのはこの教材のおかげだと思います。
まず英文の読み方がかなりよく理解できるようになったと思います。
英語のテンポというか、そういうのが身についてくる感じ。
またCD音声がとんでもなく速いのでリスニング能力も向上したと思います。
TOIECの音声が遅く感じます。
ちなみにこの本はTOEIC600以上の方を対象とされてますが
600の人はこの本は無理です。まったく歯がたたないとおもいます。
700以上になってギリギリ読めると思います。
オンライン英会話
QQ Englishというところでまたオンライン英会話を始めました。
理由としては、Speaking能力が全く伸びていないのを自覚していたからです。
最初の頃とは違い、今は単語や文法知識はあるので、あとは瞬発力をあげていくだけだと思うので
このタイミングでの英会話は効果があると思ってやってます。
いまは「Topic Conversations for Beginner」というのをやってます。
この英語学習を通して得た教訓
習慣化がなにより大事
勉強を毎日するって大変です。ただそれを習慣化するとと勉強をするのが当たり前になり、やらないと気持ち悪くなります。
自分の場合、どうやって習慣化したかというと、
電車での通勤時間をすべて英語学習にしたことです。
通勤中は手持ち無沙汰でアニメを見たりネットサーフィンしてるだけなので、
学習時間に置き換えるには最適でした。
また通勤時間は、残業しようが飲み会があろうが必ず発生する時間なので必ず英語学習ができます。
そうして習慣化していき、コロナで通勤がなくなっても英語学習を続けられました。
あとまったく英語ができなかった自分でも学習を続けてさえいればちゃんと結果が出る、っていうのも実感できました。
これは英語学習以外でも励みになるかなと思います。
一時的な数値目標はモチベーション維持になる
TOIECのスコアを取るのは目的じゃないです。
ただ、自分の英語能力を数値でフィードバックもらいたいので、そういう点でTOIECを受け続けてよかったなと思います。
TOIECの点数取れても英語喋れるようにならねーじゃん!って意見を見たことがあるんですが
現実僕がそうなのでそうだと思います。
ただ話すためには聞く能力が必要だし、書くためには読む能力が必要だと思います。
その能力を測るための指標としてTOEICはモチベーションにもなるし、受ける意味はあるなーと思いました。
今後の方針
リーディングはかなり自信が持ててきました。
ただビジネス系英語を中心にやってきたので、自分の好きなSF系の語彙を増やしていきたいです。
リスニングがまだまだです。
TOEIC Part2も、最初の質問ははっきり聞こえるのに、その後の受け答えの一部が聞こえないとか。
あと英語プレゼンも音声だけ聞いてもよく内容が理解できません。
なのでリスニングを鍛えていきたいんですが、うーん、なにしようかなー。と考えているところです。
またスピーキング能力も引き続き英会話などで鍛えていきたいと思います!