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現場で困らない!ITエンジニアのための英語リーディングを読んだ

僕は英語が苦手です。
学生の時からとにかく苦手で、事あるごとに英語を避けてきました。
が、やはりエンジニアをやっていると英語は避けらないわけですが
そんなときもGoogle翻訳でページ翻訳かけてその場をしのでいました。

最近のGoogle翻訳はすごく優秀でページ翻訳かけると大体わかります。
わかるんですが、それがエンジニアとしてすごくコンプレックスでした。

技術系の一次ソースは英語が主ですが、
それを原文そのままで読めないことがストレスですし、
機械翻訳なので合っているのか間違えているのかを判断することもできません。

またGitHubでもIssueやPull Requestは英語です。
見つけた不具合を報告したり修正していったりしたいわけですが、
ここでも英語を書く自信がなくて結局やめてしまうことがあります。

英語の勉強はこれまで何度もチャレンジしましたが、
飽き性だったりあまり楽しめなかったりして続きませんでした。

そんな自分が手に取った本がこちらです。

「現場で困らない!ITエンジニアのための英語リーディング」
というタイトルで、著者は西野 竜太郎さんです。

今回はこちらの書評をしていきたいと思います。

内容

こちらの本は、「ドキュメントのコツをつかめば英語は読める」というのがテーマで
様々な文章フォーマットを例にあげ、それぞれの

  • 構造の特徴
  • 文章の特徴
  • 出現頻度が高い英単語

を紹介しています。

どんな文章フォーマットを扱っているかというと

  • UI
  • コミット・メッセージ
  • APIリファレンス
  • 使用許諾契約
  • メール
  • アプリのレビュー
  • ニュース
  • 技術ブログ
  • マニュアル
  • 仕様書
  • Q&Aサイト

どれもエンジニアとしては日頃よく見る文章ではないでしょうか。
この中でピックアップすると、「コミット・メッセージ」は文章が特徴的で、
例えば

Add links to tutorials to README.md

といったように主語が省略されている文章が主です。
またコミットメッセージで頻出単語としては

単語 意味
add 追加する
allow 許可する
change 変更する
fix 修正する
implement 実装する

など細かにまとめられています。

またリーディングに特化はしていますが、
英語を読むためのツールの紹介や、ライティング/リスニングのテクニックも紹介されています。

読んでみた

今回はKindleで購入しました。
Kindleに合わせたフォーマットではありませんでしたが、
個人的に固定フォーマットでも読みにくいと感じたことはないのでマイナス印象はありませんでした。

ターゲットの読者としては、僕のような英語に苦手意識をもったエンジニアのようです。
その中でも僕はかなりのドンピシャで、自分が欲していた知識が山ほど書いていました!

なにを欲していたかというと、こういうものです↓

  • エンジニアがよく触れる文章の読み方
  • IT系でよく使われる英単語が一覧化されている
  • 英語のメールの送り方がよくまとまっている ← これかなり困ってた

よくある英単語の本を読んでも、普段使わない単語ばかりで覚えてもすぐ忘れたりするんですが
この本で出ている英語は、業務で使用する内容に直結するので、覚えがかなり早かったです。

またこの本の読者特典である

覚えておきたい特徴語と頻出N-gram表現

というPDFファイルがあるのですが、
これは各文章フォーマットごとによく出てくる単語やN-gram表現が非常にたくさんまとめられてます。

N-gram表現とは下記のようなものです

  • as a result: その結果
  • in other word: 言い換えると、つまり

この特徴語や表現も、技術系の文章でよく見られる表現ばかりですぐに役立ちました。
PDFをテキスト化したかったので、がんばって写経したのでそれで覚えられたのかも。。
できればCSVなどでもデータを提供していただければありがたかったのですが(笑)


さて、この本を読み終わってから
GitHubのissueや、技術ブログ、英語ニュースなどをじっくり読むようになったのですが
以前と比べて確実に読めるようになってきました。

いままで「点」の勉強をしてきたのが、文章の読み方がわかるようになり
「点」と「点」がつながった!という気がしてます。

この本はおそらく「それなりに」英語ができる人には物足りない本だと思います。
僕のように、いろんな英語の勉強をしたけど「英語が本当にできない助けて!」というエンジニアが読むと
なにか気づきがあるんじゃないか。
そういう本だと思いました。